私の 建築士試験の恐怖の2次試験落ちはブログにアップ済ですが・・・。
二次試験の当日 いつも一緒に夜間学校の授業を受けている若い現場監督さんと一緒の会場になりました。
授業中も一生懸命。
その真摯な態度に感心したものです。
試験当日初めて設計の課題が渡されます。
彼は私の場所から少し見えるところに座っていました。
5時間もの神経をすり減らし1年間の勉強の成果を1枚の図面に書き残すまさに真剣勝負の時。
試験ももうそろそろ終わりの時間に近付いたラスト30分程の頃、 彼の様子がおかしい事に気が付きました。
一生懸命消しゴムを動かしているのです。
明らかに図面の訂正をしています。
顔が青ざめている様子が見えました。
はい!終了!!!
と言う合図に 会場全体にどよめきが走ります。
私は自分の不出来をよそに、彼に「どうしましたか?」
と声を掛けました。
その年の課題は 北道路。 ガレージと家庭菜園のあるバリアフリー住宅でした。
何と彼は、ひたすら練習した通りに南道路の図面を仕上げ、 終了30分前にこれに気が付いてしまったのです。
設計の図面は30分で治せるものではありません。
彼は途中でギブアップ。1年間の努力を水の泡にしてしまったのです。
その話に気の毒で×言葉もありませんでしたが・・・・。
私も不合格でした。
その後彼がどうしたのかはわかりませんが、翌年の試験会場では会う事が出来ませんでした。