designershome’s blog ~デザイナーズホーム~

専業主婦から不動産・建築の会社を起業したおばさんの話

コロナでうっかり乗っちゃった絶望行きの列車

平成16年に立ち上げた私の会社は設立4年目にして大きな収穫を得ました。

自社テナントです。

 

それまで賃貸の一戸建てで事務所を構えておりましたが、縁あってさらに駅近くの一等地に80坪程の土地を購入してそこに自社テナントを建てました。

初めて持つ自分の土地。

眠れない程の興奮でした。

そこに、2軒長屋程のテナントを1棟を構えメインの駐車場4台程確保して本社を移転しました。

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こんな人生があったなんて一度も思ったことはありませんでした。

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色んな事はあったけれど、娘たちの力を借りながらやっと独り立ちした気分でした。

それから13年余り・・・。

コロナはやってきました。

 

3年前の当時は、コロナを乗せてやってきた豪華客船の感染者の方々と 日本で起きていることがまだ他人事の様にテレビ越しに見ていました。

ほんの一握りのお金持ちの人たちの問題とタカをくくっていました。

設計業務・不動産売買、数々のリフォームを抱え日々忙殺されながら、まだ遠くの世界のお話を聞いているようでした。

しかし、どうでしょう。

事態は国民の皆様がご存知の通り・・・。世界中あまねくこの健康被害と、経済被害に感染してしまいました。

後世の歴史の永遠に残されるであろうこの時代に生きて遭遇してしまったのです。

 

不運な事に私は平和な時代の平和な経済状況しか知りません。

もうすぐ・・・もう少し・・・。と辛抱を重ね肌寒い受注状況を見ながら、私は去年の5月・・・ついに発狂してしまいました。

友人のがん発病の報を受け、コロナの感染拡大を目にしてついに何もかも投げ捨てたくなったのです。

1週間です。たった1週間で私は会社を自宅に移転して自分の終活に入る事に決めました。

それまでのお客様には移転の状況ダイレクトメールを投函、メンテナンスは今後もきちんとこなす事。 その他こまごまと書き記して。

産廃業者は、思い出いっぱいの会社内の全てのものを2時間余りであおり付きの8トントラックに満載にして帰っていきました。

跡取りを育てられなかった私の不徳の致すところは、いつも会社の終活を考えてなければらないことです。

しかし、いざその時を迎えた時まさに切腹する武士の心情が理解出来ました。

まあ 社屋は何とか手放さずに、とても良い店子さんが2軒入ってくれています。

 

今自宅でひっそりと始めた「住まいの終活」コンサルタント業務。

切腹しきれずのたうち回っているのか、68歳!  引退するには少し早いが拡張するにはもう遅い!

 

何だったのか・・・。

こ・ろ・な・

絶望しているわけではないけれど、人生は片道切符です。

何が正解で何が不正解なのか、多分このブログにおいで頂いている皆様よりも少し早く人生を閉じるであろう私がもし最後の時までここに書き記す事が出来たら。

きっと執着駅の名前くらいはお教え出来るかも知れません。

さあ!  今日も住まいの終活の営業に出かけてきます。