designershome’s blog ~デザイナーズホーム~

専業主婦から不動産・建築の会社を起業したおばさんの話

私が出会ったトンでもない不動産屋パート1

世に 職業の貴賤は無いと言うけれど・・・。

相変わらず 「不動産屋」は 世の嫌われ者です。

 

悪どい人の例えに 「不動産屋みたいな奴!」 と言われます。

私もこの業界に 38歳で飛び込んで 怖いもの知らずで生きてきましたが、「甘いな~」  と思う事が沢山ありました。

 

数えあげれば きりが無いほど 「怖い不動産屋」 「悪どい不動産屋」 「狡猾な不動産屋」 の洗礼を受けて生きてきました。

 

初めて見た悪い不動産屋は まだお勤めしていた頃の事で直接の私の被害はありませんでしたが、 開いた口が閉まらない程の衝撃でした。

 

ある日私の勤務先に 二人の男性が 乗り込んでくるところから始まります。

一人は 無口なオドオドした青年。  もう一人は怒りに震えるこの青年の職場の上司でした。

 

社長に何か すごい剣幕で怒鳴っています。

仕事をしながら、耳をダンボにしていると どうやら会社で部長と言う名刺を持たせたNさんと言う人と何かのトラブルの様でした。

 

不動産会社では 良く、社員でない人に営業の肩書を持たせ 歩合で精算と言う悪しき形態が残っています。(社員登録していません)

それは今でも現にあって 、当然責任の伴わないブローカーと言う立場になります。

 

このNさん 。人当たりがとても良く 優しい面持ちの中年オヤジでした。

一見誰にも好かれるこのブローカー親父は、 実はこの青年に中古住宅を購入させた折に、銀行提出用の書類の中に 自分のサラ金の保証人の承諾書を紛れ込ませ ついでにサインさせてしまったようです。

 

当然銀行提出用に印鑑証明も添付してあります。

これで 立派なサラ金保証人が完成して 本人の知らない所で借金をしてしまったのです。

Nさん 完済まで 真面目に払っていればよかったものを・・・しかし滞納してこの青年に取り立ての電話が入ったようです。

 

当然これは詐欺です。

社長が対応していました。

当人を呼びつけて こもごも話していましたが 本人はうなだれて声も聞こえません。

当然 Nさんは1円のお金も出せません。

結論は持ち越しになりました。

後日・・・・

社長曰く  「これって 会社の責任ではないですよね~」

私   「お気持ちは分かりますが これは部長の肩書を持って相手を信用させているわけですから、 名刺を持たせた会社の責任は免れないでしょうね~」

社長   「・・・・・そうですかあ・・・・」

 

確か5~60万円だったような記憶です。

その後の顛末は 恐らくですが、 会社で立て替え 最悪の刑事事件まではならなかった・・・と思います。

 

こんな稼業ですから、社員は次々と色んな問題を起こします。

Nさんはその後 少しずつ表沙汰になって 顧客からの借金はかなりの数に及んだと思います。

 

魑魅魍魎とした業界の入り口で見た仰天ニュースでした。