designershome’s blog ~デザイナーズホーム~

専業主婦から不動産・建築の会社を起業したおばさんの話

ゴミ難民の行きつく先

8月16日の突然の自治会長からのゴミステーション立ち退き勧告から、3か月。

いろんな事がありました。

何が何だか分からないまま13世帯の生活の基盤・・・ゴミステーションからの追い出しが始まりました。

 

元々 27件ほどの小さな自治会には、もう高齢者が大半を占めていて 毎年の周り番の役員は体をなさず・・・毎年パスする高齢者が増えて。

結果、自治会役員の廻りが早くなる若い世帯・壮年世帯が遂に悲鳴を上げて大量脱会するに至りました。

 

しかし、20年以上に渡って使用していたゴミステーションは お掃除を含め特に何の問題もなく使用していました。

 

ところが・・・3年ほど前でしょうか。

売りに出ていた中古住宅を購入した外国の方が住まうようになったころから、ゴミの投棄の仕方に異常が出始めました。

我が町は、ゴミの分別に特に厳しく 可燃物・不燃物・ビン・缶・プラスチック・家電・乾電池等 特に厳しく制限されています。

 

それまでは、整然と清掃されていた捨て場に指定されていない日の投棄・既定の袋ではない袋のゴミ・あふれ出た生ごみ。等々・・・目に余るゴミの投棄が続くようになりました。

 

当然 住民のストレスは徐々に溜まっていきました。

中には、投棄されたゴミ袋をあけて犯人探しも始まっていました。

でも犯人は分かっているのです。 タガログ文字や見慣れないパッケージのゴミがあふれていたからです。

 

そして、遂にある日突然 ゴミステーションに 名指しの張り紙・・・・。

「〇〇さん、あなたはゴミを捨てないでください。捨てた場合はポリスを呼びます」

そして・・・突然!

13軒のポストに「自治会を抜けた者はゴミを捨ててはならん」という怪文書が投げ込まれたのです。

 

お盆の真っ最中のこの不意打ちに、私は怒りを抑える事が出来ず、差出人と思われる自治会長に事の真意を確かめるつもりで家を出ました。

しかし、隣接のご主人に止められ全く行先を失ってしまったのです。「あの自治会長とやり会っても無駄ですよ。もめ事が大ききなるのでやめたほうがいいですよ。」

 

このゴミステーションは元々 この地で開発行為によって作られた団地の一角にあり、元々この開発業者が作ったものでしたが、後日 市に寄付行為がなされ今は公共の土地になって居ました。

私達13軒の住民はこの隣接する別の業者の造成地を購入した いわば新参者だったのです。

 

真面目に自治会役員もやってきました。

ごみ当番もキチンとこなしてきました。

 

自治会に加入していないご家庭でもこの当初の販売業者から住宅を購入した人は問題なくゴミステーションを使用しても良いとのお触書に 激情型の私は怒りで震えました。

 

一般的には 自治会・・・やっぱり加入すべきとのご意見が多いでしょう。

地域社会の連動と言う問題もおありでしょうが、実際過去の地震や台風の非常時に我が自治会は何の昨日も果たしてくれませんでした。

市役所に行けば、水が配給になって居るとか、ブルーシートが必要なら市役所の入り口に山と積まれているとか・・・。全く回覧板もまわりません。

実績と言えば 秋の鎮守のお祭りに役員の飲み食いで経費を使い果たしているか、一部の連中のスポーツ大会や役員の為の自治会となり 周り番の役員は年寄りの辞退合戦で結局何年もしない内に又廻って来るという・・・・。

 

戦前の隣組という悪しき日本の風習は連綿と受け継がれ 時に村八分や右ならい。一斉に強いものに巻かれる・・・と言う今も昔も日本の構造は一緒です。

 

自治会長のこの横暴に、何とか話し合いの場を設けてほしくて 区長さんに仲介の労を頼みましたが、「町内会費を納めていない人は町民と認められません」との連れないお返事。

区選出の議員さんに相談しても「町内会に入らないと、地震が来てタンスの下敷きになっても誰も助けに来てくれないよ!」

どいつもこいつも 自治会長との話し合いを避けていました。なんかとっても面倒な御人らしいです。

そして・・・・

完全に孤立無援の13世帯になりました。

いよいよ私も覚悟を決めました。  誰も頼らない!

 

自分たちでゴミステーションを造るんだ!!!。

早速自宅に13世帯を招集し、全員の依頼を取付け土地探しを始めました。・・・と言っても該当する土地はわずか3カ所しかありません。

そのうち2ヶ所はほぼ不可能の空き地であり、残る一カ所は強靭なブロック塀に囲まれた空き地とは言えない場所でした。

 

しかし、冒頭の写真の通り。

この土地の賃貸契約を結び、ブロック塀を解体し、13軒の出資によるゴミステーションが完成し、先日市の申請業務を終了し、この15日から使用の許可が下りました。

 

因みにこの申請には地区長の許可が必要でしたが、シカとしている区長の許可がもらえない事は分かっていました。これは、 13軒の代表が市の窓口で直談判のうえ区長に代わって許可を頂きました。

 

手伝ってくれたご主人達、多額の出資をしてくれた13軒のみんなのお陰で無事行きつく先に行きつきました。

そして、この13軒の結束の固さに思わず 「これが自治会だ!」 思いました。

 

日本中にあふれているゴミ難民の方に・・・・。

きっとどこかに解決策はありますよ。 頑張れ!