designershome’s blog ~デザイナーズホーム~

専業主婦から不動産・建築の会社を起業したおばさんの話

客に振り回された話

ちよこっと投稿をお休みしている間に 世の中はグルグル回ります。

あちらこちらから、とんでもないニュースが次々入りワイドショーも話題に事欠きませんね。

 まずは昨日の皆既月食です。

私の様なサイエンス音痴でもなかなか楽しめました。

 442年前のロマンスも蘇ります。

空を見上げれば 心も美しくなって心なしか瞳も澄んできます。

 

しかし、ひとたび地上に目を落とすと何とうっとうしい事の多い事。

今日は 今年外壁塗装工事をさせて頂いたお客様からのご相談。

流しの営業業者につかまりしつこくて逃げられない。断り方のご相談でした。

確かに屋根のコロニアルはかなり痛んでおり、本来なら吹き替えの時期ではありました。

しかし、何より外壁の痛みが激しく 予算的に屋根は補修しながらの塗装にすることでお互いに納得ずくで施工しました。

そこに目を付けた流しの業者に あることない事言われて不安を煽られアポイントを取られてしまったようです。

まあ私としては 誰に恥じる事のない仕事をしているので全然かまいませんが、お客様の心のスキを狙って入り込み 法外な値段で劣悪な工事を施工する業者にはどうか耳を貸さないでください。とお願いするしかありません。

 

悪徳なのは 業者だけではありません。

今年の春、大切なお客様の依頼で 住み替えの為の自宅を売却に掛けました。

当然専任契約で、売り出して間もなく1件の同業者が案内をしたいと依頼があってご高齢のご婦人の案内に来ました。

 

仲介と言って私は 売主さんの御仲人のようなもの。

もう一つの業者さんは仮にA会社とします・・・がこれは買主さんの御仲人になります。

双方に仲人が入ったようなお見合いのようなものです。

 

余りに早く案内が入ったものでお引越しの荷物がまだ残っておる状態でした。

きれい好きな売主さんで 隅々まで行き届いた室内のリビングの一角に持ち出しきれない冷蔵庫や 洗濯機 整理ダンスなどがまとめられ上から白い布を掛けてありました。

 

A会社には この状況を説明しておりここには手を触れぬようにと話し、当日はAの社員一人が立ち会いました。

案内が終わって この社員から連絡があり「とても気に入って頂きました。」との事。

夕方鍵を閉めにこの住宅に入ると、何と 白い布はめくられ何やら引き出しをのぞいたり 家具をすべて点検した様子でした。

当然 売主様の所有物であると説明しており Aの営業マンに再度釘を刺しました。

申し訳ないとの返事でここは終了しましたが・・・・。

念の為 私は この荷物の上に「私物です。お手を触れないでください」と張り紙を残しました。

 

とても良い物件でしたのでその後も何件かのご案内もあり、 住宅ローンの為に動いている業者さんもあったようです。

そんな中・・・・、 

又 かの客が 再見したいとの連絡。

二度内見する場合はほぼ決定に近いですから 私も断る理由もなく 鍵を開けて返事を待ちました。

夕方 買主様から 買付証明が入りましたが・・・。

その前に 鍵を閉めに入った私の目に飛び込んできたのは 再び大きくめくられた布と引き出しを開けたままの泥棒が入ったような室内の様子でした。

張り紙は ガン無視です。

そして、Aの社員のいう事には、「あの~。 中にある家具も付けていただけませんかね~」・・・・・・?????

「買主さんが欲しいといっているんですよ」

本当に顔だけでなく頭も悪い営業マンです。

「これは 新しいお家で使うものですから、あげるわけにはいかないんです!」

買付けをいただきながら 怒りを抑えるのに困りました。

でもこの営業マンには何を言っても効果がなさそうなので 兎に角お断りさせていただきました・・・・が それでもやっぱりこの家が欲しいとのこと。

 

ドタバタしながら、契約に辿り着きました。

初めてお会いする買主様はご高齢の一人暮らしのご婦人でした。

ごあいさつと、売主様のご紹介もそこそこに、このご婦人・・・何か貰えるものは無いかの大コール。

「クレクレたこら」なんて漫画がありましたね。

聞けば 夫を亡くし 遠方の県から兄弟を頼って引き上げてきたのだが、兄弟とそりが合わずこの家を出る事になったのだそうだ。

着の身 着のままでて来たので 何もない。

契約の間中 この兄弟の悪口が凄くて 契約もそこそこに退散しました。

しかし、すっかり同情した売主様と私。

この寒空に何もなくては気の毒だと 自宅から茶わんやはしに限らず、布団やじゅうたん。 ほとんど使っていないようなものまでトラックに積んで このおばあさんの引っ越し前に一通りそろえてあげました。

 何とか引っ越しを終えたらしいその次の日。

売主さんから 一本の電話。

「あのばあさん!  私たちが持って行って セットしたもの今朝トラックを持ってきて捨てていた。 あんないクレクレ  お金が無いと言っていたのに 凄い高価な家電製品の配達が次々に来ている!」

あのおばあさんの言葉を真に受けた私たちが悪いのか・・・・。

くれるものなら何でも欲しいと 手を握って懇願してきていたのだ。

因みに そんな捨てられるようなものをあげた訳ではありません。

その証拠に 近くを通った時目にしたのは 私があげた未使用の羊毛布団。

頂きものなのだが、当時20万円ほどしたものらしいい。

まあ 住宅をキャッシュでお買いになるお方に お金が無いと懇願されて本気にする私も 本当にすれていないな~。とにが笑いでした。

 

業者も客も千差万別。

余りお客さんに振り回されないようにしましょう。