話は又戻りますが・・・・。
会社を立ち上げて間もなく、二つ目の試練が待っていました。
(一つ目は 保証協会とのトラブル)
お客様の相談に乗ったある日、深夜までに相談が伸びてしまい 真夜中12時頃になってしまいました。
当時の会社は 貸テナントで大家さんの賃貸駐車場が30台程面しており、すべてに車止めが置いてあり 帰りの街灯を消すと 全く何も見えない状況です。
お客様を駅までお送りする約束でしたので、急いで車に乗り込もうとした瞬間 足元を車止めに取られ そのまま すっ飛んでいき 「しまった!」 と思った瞬間に激痛が走りました。
車止めのコンクリートに打ち付けられた膝が 悲鳴を上げています。
事の重大さにまだ気が付いていない私はしばらく膝をさすりながら、その場で座り込みお客様と雑談をしていましが・・・。。
何分経っても痛みは収まらず とりあえず「駅までは何としてもお送りせねば!」と立ち上がりましたが、膝から下の自由が全く聞きません。
コンクリートの床をほふく前進しながら、何とか車までたどり着き「よっこイショ!」とアクセルに足を置きました。
時は深夜。 ご年配のお客様と二人だけ。
気が付いたら脂汗をかいています。 しかし、この時点では 時間がたてば痛みは収まると信じ込んでいましたから、気合を入れてアクセルを踏みました。
思いきりバックブレーキを踏んだ瞬間・・・ガツン!!!!!と乾いた音がしたと思ったら、駐車中の車に思いっきり突っ込んでしまいました。
この深夜 誰のものか不明の車に 当て逃げされたと思われるのも怖くて、お客様を駅に送り、深夜の交番に辿り着きました。
この頃は もう茫然自失。
交番の駐車場から中に 入る事が出来ず・・・再びほふく前進で這いながら交番に辿り着きました。中には 数名のおまわりさんがいましたが、まるでリングのさだこの様に入っていった私を凍った様に見つめています。
「奥さん! どうしたの!」
「すみません! 今車ぶっつけたんですが、誰の車かわからないので、とりあえず事故の届を出させてください!・・・😢」
「奥さん・・・・。それより今救急車呼びますからそれが先ですよね」
「家には電話しないでください! 家族に心配かけますから」
「奥さんそれは無理ですよ! 電話番号教えて下さい!」
と言う事の顛末で、 5分後私は救急車の中にいました。
救急措置をして翌日撮ったレントゲンには 真っ二つに割れた半月板が写っていました。
駐車場の車止めの角の形に・・・真っ二つです。
夫は仕事があるからと、3日間顔も出しませんでしたが 悪気はないのです。
私はカサンドラですから。
何よりその時抱えていた 新築住宅は私の建築確認申請を待ってストップです。
困りました。
そこから、手術を経て 松葉杖でどうやら歩けるようになるまでの1ヵ月、会社は完全にストップしてしまいました。
松葉杖をつきながら娘の肩につかまって、パジャマのまま息も絶え絶えに建築確認センターに辿り着いたのは事故後10日程立っていましたが、ボルトで固定してある半月板は片道1時間の道のりに耐えられず車が揺れるたびに悲鳴を上げていました。
ホントに辛く長~い1ヵ月でした。