designershome’s blog ~デザイナーズホーム~

専業主婦から不動産・建築の会社を起業したおばさんの話

あげるって言われて困ったもの

 少しピンボケしてしまいましたが、今年も近所の雑木林に雉の姿が見られました。

ひときわ大きなあの鳴き声に近隣みんな「ホッコリ」しています。

春ですね~。

 

雉・・・と言えば忘れられない思い出があります。

今はおばさんになった娘が 小学校の4~5年生の時の話です。

まあ古~い話なのですが、未だに忘れられないプレゼント・・・そう! メスの雉でした。

 

娘と姪の二人が さっきまで近所で仲良く遊んでいたと思ったら…何やら向こうからすごい逃げ足で走って来るのは姪の女の子。

「どうしたの!」 と駆け寄ると真っ青な(顔面蒼白)顔・・・。一言も応えず額には脂汗が。

逃げ足早い早い!

当家の娘は その10メートルほど離れた後ろをやっぱり 顔面蒼白で走ってきます。

 

何が何だか分からず一瞬ポカ~ンとしてしまいましたが、やがて謎が解明します。

娘の後から、何やら追いかけてくるものがありました。

凄い勢いで全力疾走してくるのは色鮮やかなメスの雉です。

 

大泣きしている二人が指さしながら話すには、近所で遊んでいたら急に草むらからあの鳥が飛び出して二人を威嚇してきたというのです。

 

当時の住まいには、雉の生息する雑木林は無く 、明らかにどこかで飼われていたものです。

思い当たるのは近隣の農家さんで飼育しているのかも知れない・・・とご主人を尋ねていきました。

子供たちは大泣きしていて、私も幾分腹正しい思いで その農家さんに訪ねて行きました。

(確か雉は 近所のどなたかが保護してくれたように思います。)

しかし、さすが農家さん。 考えがのびのびしています。

「あ~うちの雉がにげたっぺ!。」

私「すみませんが 引き取りに来てもらえませんか?」

「いいよ!いいよ! あんたにあげるから 雉鍋にして食ってけろ!」

「・・・・・・・・」

別に欲しくて来たのではありません。

足をすりむいて逃げ帰った子供に 一言「ごめんね」と言ってほしかっただけです。

 その後、 雉は 無事にお百姓さんの鳥小屋に返してきましたが、雉鍋なんてとんでもない!

私は 農業高校の出身で高校時代 農場で鶏を飼育していましたが、その時のトラウマで未だに鶏肉を食べる事が出来ません。

熱湯をかけて羽をむしるのです。

なんとも残酷な仕打ちを散々させられてきましたので ・・・ニワトリや雉は食べません。

今は笑い話の人生で一番けったいな送りものでした。