いつも拙いブログをお読みいただいている皆様に、感謝を込めて・・・
笑っていただきます。
今から15年ほど前の私の失敗談ですが・・・。
お好きですか?
失敗談。
私の会社で管理している駐車場の周りは多彩で、一般住宅や、台湾料理の居酒屋さん、
タイのマッサージ屋さん。そして、壊れそうな小屋に住んでいる家族がいました。
町の中心地にはおよそ不似合いな、そこだけ戦後の引揚者の生活が残っているような空間です。
戦後そこに住み着いて来て、結局借地の契約もないまま吹き飛びそうな(小さな小屋に)住んでいると地主さんが教えてくれました。
最初は何人かの子供さんやら、お母さんおじいちゃんが住んでいましたが、やがておじいさんとお嫁さんに当たるお母さんの姿しか見えなくなっていました。
ある雨上がりの日私は駐車場のゴミ掃除に出かけ 何気なく1台の駐車スペースのわきから覗いているあるものを見つけてしまいました。
舗装されていない駐車場の小さなくぼみに「骨」を見つけてしまったのです。
何本か雨に打たれて掘り起こされ、まとまった髪の毛がのぞいていました。
全身の血が凍る・・・とはこのことをいうのです。
私は咄嗟に、管理物件の駐車場に人骨が埋まっているっていう事は・・・管理会社に何の責任があるのか・・・。当然管理不行き届きだって言われるだろう。
そして、なぜかこの骨は隣のおじいさんだと。 確定的におもってしまったのです。
なぜなら、隣のお嫁さんは、いつも目が合うと そそくさと家の中に入ってし舞うし、北の魔女みたいな顔してるし、そういえば最近おじいさんの姿が見えないし。
骨を掘り起こしてよく見たら、人間の大腿骨に違いないのです。
私の母が骨肉腫で、よく見ていたレントゲンの大腿骨の形でした。
ぞっくり埋まっている髪の毛が何よりの証拠だ!(後で考えたら おじいさんは髪の毛は薄かった)
すぐ110番したら、10分程で本署からパトカー1台 覆面1台 バイクのおまわりさんと エライ騒ぎになりました。
「人間の大腿骨が埋まっています!」
いかにも刑事さん。 若い刑事さんでした。
「う~ん・・・・・人間の大腿骨にしては、少しみじかいなあ」
「でも刑事さん、髪の毛は人間のものですよね!」
「そうだよね~」
長い事情聴取の後、(第一発見者は 容疑者の確立高い) 刑事さんはビニール袋に 大腿骨と髪の毛を入れて大事そうに本庁に持ち帰っていきました。
私は犯人のめぼしはついていましたので、早く逮捕してほしいと、警察の鑑識を待っていました。
時間にして1時間位だったでしょうか。
刑事さんが 報告に来てくれました。
「社長さん。 これは豚の大腿骨です。」
「へ・・・?」
「近隣の聞き込みの結果、 この骨を埋めたのは その隣に面している台湾料理の店主さんでした。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
後ろで台湾人のマスターが、頭を書きながらお詫びをしています。
床屋さんで散髪するのを惜しみ、駐車場で自分で髪をバリマンで刈ってそのまま埋めまたという。 骨はだしを取った豚の足でした。
何という事でしょう。
一気に力が抜け 座り込んでしまいました。
「まあ社長さん 良かったじゃないですか!」
「はあ~・・・。」
人騒がせな産廃処分に、マスターは厳重注意となりました。
と言うわけで それからその近所のおよめさんの姿を見かけると、私のほうが目をそらすようになってしまいました。
それからいくらもたたない内に、気が付いたらお嫁さんも おじいさんも居なくなっていました。
本当に申し訳ないことを思ってしまいました。
早とちりの私の笑えない 笑い話でした。
実話です。